特許 - トルマランセ

【書類名】明細書

【発明の名称】育毛剤【技術分野】【0001】
本発明は、太田和氏が先に出願し特許登録されている特許第3620367号の育毛剤に関する技術の改良に関するものである。

【背景技術】【0002】
この特許第3620367号では、粉末化したトルマリン鉱石を粘性状の材料と混練させた頭皮用育毛剤に関し、その粘性により長時間頭皮に付着させることが出来る育毛剤に関する。

【発明の開示】【発明が解決しようとする課題】【0003】
この特許第3620367号では、比較的高価である粉末化したトルマリン鉱石が、製品粘性状物中に40〜50重量%と多量に含むものであり、経済的見地よりさらにトルマリン鉱石が低含量で、育毛効果がこれと同等以上にあることが課題である。

【問題を解決するための手段】【0004】
課題を解決するための手段として本発明者は、粉末化したリチアトルマリン鉱石の微分末を使用すること、すなわち粉末化したリチアトルマリン鉱石を325メッシュの飾いを通過した粉末微粒子をさらに微粉砕し、センター粒度3ミクロンとした微粉末を使用することに限定した。さらに粘性状物の材料組成をこの微粉末を均一に分散、安定化させるように改良した。その主要点は、グリコールとしてのポリエチレングリコールー75の他に高粘性のポリエチレングリコールー240を加えたこと、またアルコールとしてのエタノールの他にヒドロキシエチルセルローズを加えたこと、および保湿剤の一部としてヒアルロン酸ナトリウムを加えたことにある。これらの保水材、保湿剤の組み合わせにより、微粉末の均一な分散、安定化が図られるのである。また製品としての育毛効果は、先の特許第3620367号に書かれているようにトルマリン粉末の遠赤外線の吸収輻射が毛根細胞の活性化によることによるものと思われるが、さらに細胞の活性化の増強にオタネニンジンエキス、センブリエキスを配合し、さらに薬剤過敏症の人々の安全のために抗炎症防止剤としてギリシャ産天然樹脂マスチックを加えたのである。

【発明の効果】【0005】
粉末化したリチアトルマリン鉱石の微粉末を使用することにより、製品中の粉末化したトルマリン鉱石の微粉末の含有量を低減させることが出来、さらに粘性状物の材料組成を改良することにより、この微粉末を均―に分散、安定化させて、効能を保持する微粉末の含有量を4〜7重両部と低減することが出来たのである。またオタネニンジンエキスとセンプリエキスを配合することにより、幾らかの育毛増強効果もあるものと考えられる。このようにして得られた育毛剤を、2〜4グラムを1日1回頭皮に擦り込むことにより、約1ケ月で患部の大部分に産毛が生え揃い約3ケ月程度でこれらの産毛が通常の黒髪となるのである。

【発明を実施するための最良の形態】【0006】
トルマリン鉱石の1種類であるリチアトルマリン(電気石)の粉末を325メッシュの飾いを通過した粉末をさらに微粉砕し、センター粒度3ミクロン以下とした微粉末4重両部と、水76重両部、ポリエチレングリコールー75とポリエチレングリコールー240を計9重両部、ナトリウム・マグネシウムケイ酸塩4重両部、グリセリンと無変性エタノールとヒドロキシエチルセルローズ計5重両部、クエン酸とヒアルロン酸ナトリウム計1重両部を、混練槽で均一に混練し、これにギリシャ産天然樹脂マスチックとハッカ油とオタネニンジンエキスとセンブリエキス計4重両部を加えて混練し、粘性状物の製品を得る。
この時の使用量を2重量%以下とすると育毛能の低下が見られ、またこれを7重量%以上としても育毛能が殆んど増加しない。したがって請求項では、リチアトルマリン微粉末の使用量は4〜7重量部の範囲とした。

【実施例1】【0007】
リチアトルマリン鉱石(電気石)の粉末を325メッシュの飾いを通過した粉末をさらに微粉砕し、最大径10ミクロン以下とした微粉末4重量部と、水76重量部、ポリエチレングリゴールー75とポリエチレングリコールー240を計9重量部、ナトリウム・マグネシウムケイ酸塩4重量部、グリセリンと無変性エタノールとヒドロキシエチルセルローズ計5重量部、クエン酸とヒアルロン酸ナトリウム計1重量部を、混練槽で均一に混練し、これにギリシャ産天然樹脂とハッカ油とオタネニンジンエキスとセンプリエキス計4重量部を加えて混練し、粘性状物の製品を得る。

【実施例2】【0008】
36歳の女性で、円形脱毛症が14年間進行し頭皮の1/3が無い状態の人の例を示す。実施例1で得られた育毛剤の2〜4グラムを1日1回風呂上り後、患部の頭皮に約5分間毎日擦りこむことにより、約1ケ月で患部の大部分に産毛が生え揃い約3ケ月程度でこれらの産毛が通常の髪のように張りのある黒髪となった。同時に、患部周辺の髪の毛は多少太くなり黒くなった。